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新説:桃太郎

[526]  鬼巌浪  2007-07-11投稿
今から気の遠くなる程、昔

我ら鬼は人間達から迫害されていた

我らは鬼は昔から悪しき存在として見られてきたが、外見は人間とほとんど変わらないのだ

ただ、角と肌が紅いというだけなのだ

それなのに人間達は我らを意味嫌った

私は人間を怨んだ

しかし、私の母や父は人間を怨んではいけないとよく私に言っていた

私だって怨みたくはない。しかし・・・

まだ、幼き私は父達の言葉がよく理解出来なかった

父達は自分達が鬼である事に誇りをもっている事を

そんなある時、私は鬼の女性が川でごそごそと何かをしているのを見つけた

その女性はどこか淋しげで、とても脆く見えた

私は「何をしてるの?」と質問した

女性は突然現れた私に驚いて、とっさに自分が持っていた物を隠した

私はじーっと女性が隠したものをみた

女性が後ろに隠したのはなんと人間の赤ん坊だった

私は「赤ちゃん・・どうするの」と残酷な質問をした、当日の私にはその状況がどういう事か理解出来ていなかった

女性は少し、涙ぐみながら、私達が住んでいる鬼ケ島特産の特大桃の中身を起用に抜き

赤ん坊をそっと入れて流した

女性は泣いていた

その時は知るよしもなかった

まさかあれのせいであんな事になるとは

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