緑の惑星.10
アイザックの車が先導し、次に私の車、最後にリチャードの車が護衛するように付いてきた。
いつの間にか低木の中の林道を静かに走っていた。右の車窓に満月を見ながら、白い砂浜の海岸線に出た。海岸沿いに、しばらく走ると、波のぶつかる音が鮮明になってきた。大きな岩の目立つ浜で、車は停まった。アイザックが車から降りてこちらに歩いてきた。
「ジョセフ、これから、俺は乗り物を持ってくる。ここで車を降りてみんなで待っていてくれ。」
私は、うなづくと、三家族を車から出し、海を見ながら待った。
アイザックは岩影に消えたが、二分と待たない内に、目の前の海が白く盛り上がり始め、次第に丸い形があらわになって、直径五十メートル程の円盤が宙に浮いた。そのまま、砂浜に移動し静かに着陸した。幅二メートル程のドアが開き、アイザックが手招きをしたので、我々十人は中に入った。
入ってドアが閉まるとすぐに円盤は動きだした。二十秒位経った時に、リチャードが操作画面を見ながら言った。
「もう、大気圏を脱した。一時間後には太陽系から離れる。小部屋が二十あるから、好きな部屋で休んで居ていいよ。」
画面には、淡い青の地球が、心細いほどに小さく映っていた。
いつの間にか低木の中の林道を静かに走っていた。右の車窓に満月を見ながら、白い砂浜の海岸線に出た。海岸沿いに、しばらく走ると、波のぶつかる音が鮮明になってきた。大きな岩の目立つ浜で、車は停まった。アイザックが車から降りてこちらに歩いてきた。
「ジョセフ、これから、俺は乗り物を持ってくる。ここで車を降りてみんなで待っていてくれ。」
私は、うなづくと、三家族を車から出し、海を見ながら待った。
アイザックは岩影に消えたが、二分と待たない内に、目の前の海が白く盛り上がり始め、次第に丸い形があらわになって、直径五十メートル程の円盤が宙に浮いた。そのまま、砂浜に移動し静かに着陸した。幅二メートル程のドアが開き、アイザックが手招きをしたので、我々十人は中に入った。
入ってドアが閉まるとすぐに円盤は動きだした。二十秒位経った時に、リチャードが操作画面を見ながら言った。
「もう、大気圏を脱した。一時間後には太陽系から離れる。小部屋が二十あるから、好きな部屋で休んで居ていいよ。」
画面には、淡い青の地球が、心細いほどに小さく映っていた。
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