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処刑生徒会長第二話・20

[859]  まっかつ  2007-09-04投稿
『鬼!悪魔!!』

へたり込みながらも一条フサエは罵ったが、

『自分で撒いた種だろうが!!だったら自分で収穫するのが筋だろう!!!それが毒草だろうが人食い花だろうが、今更食えません何て虫が良すぎるんだよ!!!!』

梅城ケンヤは悪魔すら恐れをなす剣幕で怒鳴り付けた。

そこへ、遂に舞台横の鉄製の扉が開いて、イジメの被害に苦しんだ家族や遺族達が、手に手に武器を持ちながら床に足を進め、彼女を取り巻いた。

その時だ―\r

いきなり鳴った携帯が、緊迫し切った場の雰囲気をぶちこわし―\r

『―はい、もしもし』

ケンヤが不機嫌そうにそれに出てみると―\r

『―何だって!?』

みるみる彼の表情は引きつり始めた。

『九重モエが―なぜ、こんな時に…?とにかく彼女を通すな!』

ええい―\r

携帯を閉じると、梅城ケンヤは内心で罵った。

そして―\r

『急げ!ぐずぐずしないであいつを殺せ!!』

もう見境もないままに、遺族達をけしかけ、自分も熱線銃をフサエに向け直した!

その指示を恐らくは最高の歓喜と共に聞き入れた遺族達は、すぐさま一条フサエに飛びかかり、髪を引っ張り、床を引きずり回す。

だが、それでもケンヤの怒りと焦りはむしろ益々燃え上がった!

『ええい、まどろっこしい!そこを離れろ!俺がやる!』

演壇から飛び降りた彼は、遺族達を振り払って、泣き叫ぶフサエのこめかみに熱線銃を当てた!

だが―\r

バァァァン

外部ドアの一つが乱暴に開けられて、差し込む日光を背景に、二人の影が現れる。

一人は長身の学ラン姿。

そして、もう一人は―\r

『ぐ…くそうっ』

梅城ケンヤはそちらを睨み付けると、心底運命を憎んだ。

―だが、もう遅い!!

躊躇わず彼は熱線銃の引き金を引いた。

何度も引いた。

だが―\r

反応がない!

慌てて銃を目の前に寄せると、【要冷却】標示が出ていた。

つまり、一種の故障だ。

『あぁあぁあぁぁぁあぁぁぁっ!この女がぁぁぁぁっ!!!』

怒りのままに、ケンヤは銃身でフサエの頭を殴り付けた。

だが、ふたたび銃を振り上げた時、後ろに横たわる桂シュンスケの死体につまずき、そのまま仰向けに倒れてしまった。

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