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処刑生徒会長第二話・22

[844]  まっかつ  2007-09-05投稿
遺族達は逃げだした一条フサエ達の後を追い、更に梅城ケンヤ達生徒会長メンバーも善後策を練るべくひと先ず会長室へと姿を消し、空になった体育館には桂シュンスケらの遺体が残るだけになった。

会長室に待機していた風紀委員長・赤木マモルにケンヤは尋ねた。

『赤木―君は俺を―俺の理想を信じるか?』

赤木マモルは胸を張った。

『全面的に会長を支持します』

ケンヤは内心ホッとした。

多少所か、今回ばかりはかなりの無理を冒してしまったみたいだが、幸い彼の求心力はまだ健在みたいだった。

『では、風紀委員会に総動員をかけ、一条フサエ達を確保してくれ。指揮は君に任せる。俺は特別調査取締班(特調班)を引率して、奴らを追跡する』

『はっ』

風紀委員会が予備までかき集めればその総数は70人。

更に特調班のメンバーが8人。

併せて78人―これが梅城ケンヤが手塩にかけて育て上げた第三中学校の【全軍】なのだ。

だがそこへ―\r

開かれたドアと共に、もう一人厄介な人物が入って来た。

『九重会長から話はききました。この騒ぎはなんです!?』

入りざま、副会長・港リリアは梅城ケンヤをなじった。

『港副会長―君を呼んだ覚えはないが?』

『体育館での騒ぎは一体、何があったのです!?他校の学生が二人も死んで、いや、殺されているのですよ!?それに、工事だなんて、全然行われてないじゃありませんか!説明して下さい!梅城会長!貴方は一体何をしようとしているのです!!!』

梅城ケンヤは立ったまま両手を机に突き、港リリアをきっと睨み付けた。

『港副会長―君はうちの生徒会役員なのか?それとも九重会長の命令で動くつもりなのかね?』

『い、いえ―ですが!』

『私も体育館の大惨事で仰天している所なんだよ。部外者同士の乱闘騒ぎだよ。それで死人が出たんだ―今分かってるのはそれだけだよ』

梅城ケンヤの対策は、入念を極めていた。

万が一、自校の生徒が現場を見てしまったとしても、付くべき嘘、消すべき証拠はちゃんと考えていたのだ。

だが―\r

それでも水漏れ箇所はある―\r

『九重会長には誤解があるみたいだ―とにかく、一条フサエがこの事件を良く知っている、あるいは関与している以上、こちらに引き渡して貰う』

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