「涙腺」 (3)
毎日が幻のようで
君がもうこの世にいないという現実を
どうしてもまだ受け入れることができない
何事もなかったかのようにひょっこり現れる気がする
そんな現実逃避を
何回も何回も
繰り返して
完全に俺は君と歩んだ道の上で
立ち止まっていた
そんなとき
彼女の母が家を訪ねてきた
白い袋をぶら下げて
「どうも」
恥ずかしそうに言った
部屋は散らかり放題散らかっていて
とてもお客さんを入れられる状態じゃなかったので
「外行きましょうか」
苦笑いしながら言った
彼女の母はとても静かだった
会いに来るにはそれなりの理由があるはず
そう思ったけど、なかなか聞けず
しばらく沈黙した空気が流れていた
道の隅の方でヒマワリが一輪咲いていた
彼女の母もそれに気づいたのか
「あの子みたいね・・」
そうしみじみと言った
「そうですね。彼女はホントにヒマワリが好きだったですから・・」
俺もその言葉に答えた
そんなゆったりとした時間が流れる中
ある公園の前で俺の足はぴたっと止まった
<続く>
君がもうこの世にいないという現実を
どうしてもまだ受け入れることができない
何事もなかったかのようにひょっこり現れる気がする
そんな現実逃避を
何回も何回も
繰り返して
完全に俺は君と歩んだ道の上で
立ち止まっていた
そんなとき
彼女の母が家を訪ねてきた
白い袋をぶら下げて
「どうも」
恥ずかしそうに言った
部屋は散らかり放題散らかっていて
とてもお客さんを入れられる状態じゃなかったので
「外行きましょうか」
苦笑いしながら言った
彼女の母はとても静かだった
会いに来るにはそれなりの理由があるはず
そう思ったけど、なかなか聞けず
しばらく沈黙した空気が流れていた
道の隅の方でヒマワリが一輪咲いていた
彼女の母もそれに気づいたのか
「あの子みたいね・・」
そうしみじみと言った
「そうですね。彼女はホントにヒマワリが好きだったですから・・」
俺もその言葉に答えた
そんなゆったりとした時間が流れる中
ある公園の前で俺の足はぴたっと止まった
<続く>
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