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伝染鍵?

[634]  2007-10-09投稿
病院につき、すぐに母の元へ駆け寄り、手を握った。
ドラマでよく見るシーンの様だった。

「母さん、今手紙を読んだんだ。ありがとう、僕、強く生きるから」
「て、手紙?私は書いてないよ…」か細い声で母は答えた。

「母さん笑顔を見たいって書いたじゃないか」

「ずっと思ってた事だね…あんたの笑った顔が大好きだったから。笑わなくなってから、ずっと思ってたんだよ。あんたみたいなジャニーズ系は、笑ってないと損しちまうんだから」
母は少しだけ笑顔になって僕の手を握った。握り返した母の手は、力がなく、弱々しかった。

僕は
「そうだよな!母さんが産んだイケメンが台無しになっちゃうよな」と、これでもか。と言うくらいの笑顔を見せた。


母は大粒の涙を流し、そのまま息を引き取った。


その日の夜。病室の遺品を整理していると、引き出しの中からまた。


「あの鍵」が出てきた。

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