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処刑生徒会長第三話・20

[766]  まっかつ  2007-10-30投稿
『それでは今より、虚偽の告発及び校内における騒擾を企んだ罪により、本校生徒・斉藤サツキの死刑を執行する!』

朝礼台に登った風紀委員長・赤城マモルは校庭を埋め尽す生徒達に向けて右手を挙げた。

そして―\r

『最後の言葉(ラスト・ワード)は?』

校庭の中央で死を待つ斉藤サツキに向けて声をかけた。

斉藤サツキは今や、両手・両足・頭を丈夫なロープで結ばれ、それぞれ前後の軽トラにしっかりと繋がれたまま、敷かれたマットに横たえられていた。

今の今まで彼女は恐怖の余り鳴き叫び、次に命乞いを始め、最後にはその力すら失い、沈黙したままになっていたが、やがて、残った力を振り絞り、それを怒りに変えた。

梅城ケンヤに向けて―\r

『梅城ケンヤぁぁぁぁぁっ!!!この独裁者!!!貴様はいつか報いを受けるぞ!!今は正義の支配者を気取っていれば良いさ!!!だがいつか、今、この場で万歳を叫んでいる者達にも貴様の毒牙が及ぶだろうっ!!!だが真実は必ず明るみに出る!!その時には貴様の破滅だ!!!』

『何をしているっ!!!早く殺せ!!!』

彼女は狂笑を始め、それに怒り狂い出した梅城ケンヤは簡易テントの折り畳み机に乱暴に片足を乗せて、鋭く号令を放った。

確かに、斉藤サツキは気が違っていたが、あてずっぽうの罵詈雑言は半分の真実と、彼の心を手痛く突いていた。

『あひゃっ アッヒャッヒャッヒャッ―まさしく図星だったみたいだね?私は先に死んで、地獄の底で待っているよ?アハッ アヒャッヒャッヒャッ―それまでせいぜい、短い余生を他人と自分の血で彩られながら、脅えなて過ごすがいいさ!!!』














『始め!』

赤城マモルが掲げた手を降ろしてから、後はあっけなかった。

今まで散々生徒会と梅城ケンヤを罵倒し続けていた斉藤サツキの体は、一斉に発進した二台の軽トラにぴんと引っ張られて、一瞬だけ中空に浮かんで止まり、鈍い音と共に彼女の跨体は弾け飛んだ。

軽トラはそれぞれ100M弱疾走して、ネットフェンス手前で急停車した。

斉藤サツキの胴体は、そのままぼとりとマットに着地し、手足と頭部は、トラックに引きずられるままに血の道を作りながら、止まったタイヤの真後ろに横たわった。

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