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続 届かない手紙

[669]  たかし  2007-11-16投稿
仙南総合病院





 慶治の孫で、大学2年の真理が病棟の受付で、
看護婦と何やら話している

「三階の〜..はいっ...右に曲がって..あっ左にぃ
...の奥....分かりましたぁ〜!」

「ありがとうございました〜!」

真理は深々と頭を下げた。

真理は「信州みかん」と印刷されている段ボールを抱えている。


《しっかし重いな....もう少しだからね!》
真理は段ボール箱をみつめてつぶやいた。






〈202号室〉

武山 慶治


《ここだ!》

コン..コン!

「失礼いたしやぁ〜す...」


慶治 「おっ!」


真理 「おじいちゃ〜ん!..元気そ〜ね!」

慶治 「わしゃあ何時でも、元気じゃ〜、真沙恵も
血色ええぞ〜!」


真理 「ちょっとおじいちゃん!‥真理よ!
真・理!」

慶治 「!あ〜真理じゃった、真理じゃった」


《失礼しちゃう!..真沙恵って私のお母さんじゃない!自分の娘と孫..普通間違う?!..それに血色ってなによ血色って、他にないの..》


「おじいちゃん!もう一人、いい娘連れてきたわよ〜

「ん?」



「にゃ〜‥にゃわん」


「?..ねこ?」

「じゃがじゃ〜ん!」

〈段ボールオープン〉


慶治 「タっ...タマぁ〜!」


「タマや 〜..おぉ〜、よしよし、淋しかったか〜?」





「けんど...病院で猫飼ってもええんじゃろか?」

「ダメに決まってるじゃない、お見舞いよ、
お・見・舞い、淋しいと思ってさ...」




「やはり駄目なのかい..........」

「そっ!」


慶治 「ひとつぅ〜...お願いがあるんじゃが


つづく

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