携帯小説!(スマートフォン版)

[349]  アヤミ  2007-12-01投稿

独りは恐い と言った人

彼は人に優しい

ひとりで

前進して 前進して

たまに仰向けになって

月を見ていた彼は

寂しい と
うつ向く彼女の話を

黙って最後まで聞いた

同調するわけでもなく

一緒に泣くわけでもなく


それが彼女には嬉しかった

優しい と感じた


それだけで良かった


途切れ 途切れ

繋がらない言葉を

黙って

最後まで



前進したい

彼女は初めて

そう思った



側に

離れていても

側にいる時があるよね

私はそれが嬉しくて

優しいことだと思った


それはきっと

独りの恐さを

知ってる彼だから


優しさを
知ってる彼だから……


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