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現代戦国時代〜山本勘助編〜

[445]  睦月  2007-12-06投稿
ゆかりの通う大学は、そこそこ地元では名の通ったところだった。 
地元の名士が作ったこの大学は、私立のくせに広大な敷地と、十分すぎる施設設備、親切な教職員のいる、人気の大学であった。
ゆかりはそこの経済学部に在席していた。
「戦国武将ゆかりの品?」ゆかりは同じゼミの平田健吾から変なことを聞いた。「そーなんだよ。今日なんでか知らないけど、それがうちの学校に来るんだと」珍しい、とゆかりは呟いた「歴史学とか考古学とかの授業で使うとか?」
平田はいんや、と首を振る「違うみたいだぜ?なんでも変人(スプーキー)が手に入れたらしい」
「あの変人(スプーキー)がぁ?うわ、何の目的があって?確かに研究室には得体の知れないもんいっぱいあったけどさ。」
『変人』とは、心理学の授業をやっている教授で、本名前橋卓巳。痩身の肌が浅黒い老人だった特徴的な小馬鹿にした口調と、よれたジャケット、研究室はコピーした資料と怪しげな本が散乱し、なぜかこの前用事があって行ったら、机の上に自称ベルリンの壁の大きな欠片が鎮座していた。そんなんが一杯ある。だから『変人』なのだ

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