携帯小説!(スマートフォン版)

憂鬱

[426]  アラベスク  2008-01-23投稿
ブランコを思いきりこいで
いっそのこと一回転
滑り降りたとおりに
滑り台を
一気にかけあがる
誰よりも早く
ジャングルジムのてっぺんから
見下ろしてみたかった
子供の頃と同じことを
今もアタシは繰り返す
揺れては
滑り落ちて
競っては
息を切らしている

おいしいお菓子は
戸棚の奥や
高いいところと決まっていた
イスにつま先立ちをして
夢中で手を伸ばした
もうちょっと…
あと少し!
子供の頃と同じことを
大人のアタシは繰り返す
欲しいものは
いつだって
手の届かない
ところにあった

『どうせ』と言って
あきらめた
『だって』て言って
誰かを責めた
傷つけないように
奪われないように
大事に大事に
握りしめてた
ガラス玉は砕けてた

感想

感想はありません。

「 アラベスク 」の携帯小説

詩・短歌・俳句の新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス