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NOSMOKING 2

[550]  tomio  2008-01-24投稿
 そして朝になり、
私のノンスモーキンデイズは取り敢えずよーいスタートした。
“ザラハイ(灰皿)処分!アンチニコチン!脱ケムリ!我は無害なナイスガイ。
それは勘違い…”
そんな意味不明なラッパーの夢までみたみたいだ。
 朝起きる私。
兎みたく口をもごもご。暫くぼーっとする。
目が覚めない。『ああそうか‥』と思う。
昨日までは、煙草が眠気覚ましのキッスをしてくれていたことに気づく。
そして傷つく。麻痺してる自分に。
 心なしかブルーな太陽を浴びながらバイトへ発つ。
何か忘ものをしたようなパンツをはきわすれたみたいな、そわそわした足取り(実際いつものタバコセットは持ってないのだ)。
 バイト先に着くと、
休憩所にてKが“始めの1本”を吹かし中だった。
私を見るや待ってましたとばかりに見せつけのひと吸い。
タイムカードを刻みながら、私は
なぜだか一瞬だけ動物園の動物たちを想った。
“ははん、こっちから見ればオリに入っているのはそちらですわ。おあいにく様っ”
余裕たっぷり。鼻で笑う私。
間髪入れずそれを押し退けるような本音。
“そっかぁ、美味いかぁ。この…ケムリやろうがっ!”
ほらね、私の目は笑えない。
 軽い怒りと誘惑をなんとか押さえ込みワーキング。
が、どうも気合いが入らない(いつも入っているわけじゃないが)。
単純ミスもする(昨日もしたが)。
 なんだかんだで昼も過ぎると、
密かに恐れていた休憩時間がやってきた。
向かいの店で買った何とかセットも食べ終わり、
ホットコーヒーをひと口含んだその時だった…。
きっ…きったぁぁぁあ!!まるで某眼薬のCMよろしく、煙草へのどうしようもない恋しさが脳のどこからか音をたててこみ上げてきたではないか!
ちっ予想通りだ。そうさ、昨日までならこの時間の一服はお気に入り。
おいおい、眼下にはさっき休憩したKの吸殻inザラハイ?
仄かにかほるセブンスターのかほり?
い、いけませぬ。これ以上いたらシケモクにさえ手を出しかねませぬ!
時間はまだあるが、仕方なく腰を上げる羽目に。
お腹は満タン心は空っぽ。そんな心境。
 

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