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怨滅シ屋―?:柩のオカマ

[374]  紫桜  2008-01-26投稿
「お前、それ…“柩のオカマ”じゃねぇの?」
「は?なんだよそれ」
「そっか、お前こっち来たばっかだから知らねぇのか…
まあいいや。早く行こうぜ。走りながら話すよ」


「“柩のオカマ”ってのはな、駄菓子屋の前にデッケー古くさい和風な屋敷があるだろ。そこに住んでるらしいんだ」
「ふん、ふん」
二人は準備運動のランニング中に話していた。すると、後ろから
「見た目はスッゲー美人なお姉さんなんだけど、実際は男なのよ」
「おう。そうだな、俺に聞くより尾仁辺に聞いた方がいいかもな。こいつそう言うこと詳しいんだ」
この尾仁辺、目の下に隈がある少し不気味な奴だった

「へえ。“柩”ってのは何?」
「確かね、その人の名字が“柩ノ宮”だったかな、そう言うんだよ」
いつの間にか三人並んで走っていた
後ろからマッチョね体育教師の声が聞こえる。どうやら、三人のペースが遅いみたいだ

「そうだ、今日放課後見に行かね?“柩のオカマ”ん家」
尾仁辺はペースを少し上げた

「別にいいけど。今日部活休みだし」
「藤咲は?」
「俺もいいよ。帰ったってどうせ暇だし」
「よっしゃ!じゃあ決まりだな」
尾仁辺は猛スピードで駆けていった

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