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星の蒼さは 22

[518]  金太郎  2008-02-13投稿
(3号機!右舷へ!4号機は砲台を潰せ!対空砲火が目障りだ!)

目まぐるしく変化する戦場の主導権は既にあおかぜの物になっていた。
巨大なアント級補給艦はゆっくりと北上している。

(やる気はあんのかい?あの野郎は!)

5号機、西沢の疑問はこの場全員の意見を代表していた。
対空砲火こそあれ、反撃は皆無に等しい。
補給艦なのだから、それ程の重装備はしていなくて当たり前だが、護衛艦はおろか戦闘機も引き連れずに敵地のど真ん中を航行するというのは不自然。

(艦長、どう読みます?)

狩野隊長もそろそろ不気味になってきたのか、艦長に尋ねる。

(敢えて単独行動をとる事で私達に興味を持たせないように仕向ける…重要物資を積載した輸送艦である…という見方が妥当かしら)
(!…つまり、補給艦というのは…フェイク……)

(鵜呑みには出来ない。でも、首都防衛師団が壊滅してから、成田は消極的よ。今回の作戦も最新装備の実戦テスト。そうじゃなきゃ黙認するはずだった補給艦なんだから)

(ならばこの艦……)

(落とさない訳にはいかないって!)

野口……あの馬鹿!

(手柄立てたら三階級特進かも…あァ!ロックオンしないで!!!)

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