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奈央と出会えたから。<84>

[789]  麻呂  2008-02-16投稿
『渋川先生の話を聞いたけど、その男の子、問題ばかり起こしてるそうじゃない。奈央は私の大事な娘。そんな危険なコと付き合うのは母さんは反対よ。』


何でよ‥‥?!


お母さんらしくないよ‥‥?!


あたしはすぐさま母に反論したー。


『お母さん、どうして?!お母さん、
聖人のコト知らないじゃん?!どんなコか知らないじゃん?!様子がおかしいのはあたしじゃなくてお母さんだよ!!

お母さん、前はそんな事言わなかった。あたしの事、いつも信じてくれてたじゃん。そんなにあたしの事、信じられないの?!』


この時あたしは、
何故か感情的になってしまったー。


ここ数日間、色々な事が有り過ぎて、
あたしの心は不安定だったんだー。


13歳と言う年齢の、まだまだ子供のあたしにはー


仕事で疲れて帰って来た母をいたわる気持ちこそあれど、
自分自身が心に余裕が無くなって、

いっぱいいっぱいになってしまった時ー

感情をコントロールするには、まだまだ未熟さが目立ったー。


『お母さんは、あなたが一番大切なのよー。』


母の、その言葉の続きは、あたしは聞かなくてもなんとなく察しがついたー。


そうー


母は“あの時”からいつもそうだったー。


母は悔やんでも悔やみ切れない“あの時”の事をー


あたしの“これからの人生の幸せ”を願う事でー


記憶の中から消し去りたいと望んでいたんだー。


今思えばー


母は母なりに十分苦しんだ筈なのにー


母はあたしよりも苦しんでいたに違いないー


あたしは全然、最初から母を責めたりー

恨んだりした事は無かったのにー


あたしの大好きな母がー


これからも大好きな母であってほしいとー


そう願う事はー


あたしのわがままなのでしょうかー


あたしの大好きな母がー


これからも大好きな母であってほしいからー


あたしの大好きな母にもー


あたしの大好きなヒトを分かってほしいとー


そう願う事をー


あたしのわがままだとはー


思わないでほしいのです‥‥。

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