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幻想の記憶

[389]  卓上の馬  2008-03-02投稿
桜は咲かない………。


なぜなら、貴女が消えてしまったから………。


貴女と過ごした記憶それは僕にとって幻想でしかない………。


貴女の温かさに一度でも触れてしまったら。


二度と離したくないと幻想をいだいてしまう………。


それは、願ってはいけない幻想………。


だから、僕は貴女を失おうと思った………。


夢から目覚めた時貴女はすでにこの世から消えていた………。


覚えているのは最後に貴女を抱きしめた記憶と。








貴女の鮮血の温かさだけ………。


この桜は、貴女の温かさと幻想と記憶を知っているから花を咲かせない………。


貴女と僕は、桜散る奈落へ堕ちていく………。







その先には………。


なにもないと知りながら………。

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