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“人”と“物”

[527]  花雲  2008-03-08投稿
新しい靴を買った次の日は、出掛けるのが楽しい。

新しい服を買った次の日も、出掛けるのが楽しい。

新しいゲームは楽しくてなかなか止めれない。



恋人も同じ事がいえるのではないか‥

“人”と“物”を並べて例えるのはいけない事かもしれないが、恋人の手の温もりを知り、口を知り、ありのままの体を知り、柔らかさや堅さをしり、自分に対する愛情の質や量をある程度把握する。


履き慣れた靴を履いて出掛けるのは、ワクワクしないが不都合はない。


着慣れた服を来て出掛けるのは、何気ない。


クリアしたゲームは新しい楽しみ方を見つけたり、懐かしむ程度で楽しいだけだ。


恋人や結婚相手もそうではないか。


まれに例外もある。

貧しい人が高級時計をもったら生涯大切にするだろう。


人は自分の価値を自分で評価し、それに持て余すような高価な“物”や“人”なら生涯大切にするだろう。


あなたが相手に対していだいているのは“不満”ではなく、“慣れ”であり、それだけあなたには価値があるという事でしょう。


ただ同じ気持ちをあなたに対して相手もいだいていたとしたら、それが価値観の違いではないでしょうか?


男と女を繋ぐ一番の鎖はセックスの行為よりも前戯にあると考える。

欲求を満たすにはセックス行為。

相手に愛情を伝えるのは前戯にある。


冷めた相手には前戯など必要もなく、自分さえよければいい。


ただ、恋の真っ最中や、互いを知りたい時は、買ったばかりの靴のように、買ったばかりの服のように、色々試して楽しむのだろう。


新鮮な体と絡まるのは、誰しも興奮するだろう。

好き、愛してる、知りたい、触れたい。

新しい物には皆いだく‥

ただ私は思う。

本当の楽しみは本当に価値の高い“人”や“物”をボロボロになるまで大切に扱い、さよならする日が来るまで連れ添う事にあるのではないでしょうか?


知り尽くした先にある、慣れた愛情が、虚しさも淋しさもない、満ち溢れた満足感に繋がり、最高の興奮を与えてくれるでしょう。

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