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処刑生徒会長第五話・13

[552]  まっかつ  2008-03-10投稿
『へへっ…へへへっ、コイツは良いや』

大隈リキはにやにやと笑いだし―\r

『さすがは大所帯を束ねる九重会長―そんじょそこらの烏合の衆とは違って話が早い』

ゆっくりと自席に戻り、大人しく座った。

『それじゃ言いましょうか?梅城ケンヤの目的は簡単さ―討伐でもなければ戦争でもない。あいつの狙っているのは―虐殺さ』

『はん!馬鹿げてる』

即座に安東副会長はそれに噛み付いた。

『大体根拠がないじゃないか』

だが―\r

『俺の勘が根拠ですよ』

大隈リキは不敵でぎらぎらした笑みで応じた。

『少なくともあんたよりは余程アテになりますがね』

苦虫を噛み殺した表情で、安東タロウは生意気過ぎるオブザーバーをしばし睨み付けた。

だが、恥も外見もなくわめき散らす分けにも行かず、

『だったらその勘とやらがどれだけの物なのか、説明して欲しいな。我々にも分かる様に』

『そいつぁ構いません』

大隈リキは相変わらず不敵な様子を崩さなかった。

『だがその前に九重会長―あんたに頼みがある』

一同の視線が半分ずつ、モエと大隈リキに集中した。

『私―に?』

『ああ、この俺をあんたの―いや、穏健派でも良いのだが―参謀にしてくれないか?』

『冗談も休み休み言えよ』

安東タロウは再び腕を組み、眉間にしわを寄せた。

『何だって君ごときに我々全体の作戦を任せなきゃならんのだ』

『おや?俺の《勘》の在りかを知りたいんじゃなかったので?』

『高く付き過ぎだ。調子に乗るんじゃない』

安東副会長はそっぽを向いた。















だが―\r

『確かに参謀は難しいです』

ノートパソコンを閉じて、霧島ユウタが思いもかけない助け船を出した。

『ですが、まあ今後作戦なり進言があれば、色々と受け付ける事も出来ますよ大隈会長―まずは貴方が戦果なり実績を見せて下さい』

この提案に―\r

大隈リキは乗った。

『つまり俺が自分で動いてみろと―なるほど確かにそうだ。誰もタダで取引きするわきゃないんだからな』

『彼に付いては私が責任を負います―これでいかがでしょう九重会長?安東副会長?』

霧島ユウタには何か目算があるみたいだった。

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