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奈央と出会えたから。<115>

[641]  麻呂  2008-04-01投稿
『ミズホさんてば今日は、いつもに増してセクシーですね。』




正直ー



本当に良く似合っていたー。



『本当?!嬉しい!!奈央ちゃんもバッチリじゃん!!

どれどれ‥?!
メイクの方もバッチリね!!

キレイにアイライン引けてるし、マスカラもダマになってない‥。

ハイ合格だよぉ〜!!』



ミズホさんに、まじまじと顔を見られてー



何だか恥ずかしかったー。



『あ、奈央ちゃん。今度さぁ、メイクの仕方色々教えてあげるね!!また家に遊びにおいでよ!!』


『はい。ありがとうございます、ミズホさん!!

ところで今日は、どうしてこんな早い時間に登校してるんですか?!

あたしは‥家の事情‥と言うか‥‥。

ちょっと早く家を出て来ちゃったんですけど‥‥‥。』



そうだー



何でミズホさんが、こんな早い時間に登校しているのかー



あたしは、そこが一番知りたいところだったのだー。



『うんうん♪それはねー

勿論、奈央ちゃんがイメチェンしての初登校だからよ!!

あたしは、奈央ちゃんのデビューを、
この目で見届けたいのっっ!!』



そんなー



満面のキュートな笑顔で言われたら‥‥


同性のあたしだってー



ミズホマジックにかかっちゃいそうだよー。



『ありがとうございます‥‥。』



本当はー



もっと嬉しい筈の、このシチュエーションー。



素直に喜べないのはー



嬉しい気持ちにブレーキを掛けてしまうのはー



やはり母に言ってしまった酷い言葉の数々がー



あたしを強い自己嫌悪に陥らせていたからだったー。



『なぁに?!どうしたの?!元気無いわよぉ?!

奈央ちゃん!!元気出して!!

聖人に益々可愛くなった奈央ちゃんを見せてあげるんでしょ?!』



そうだったー



あたしー



これから、このイメチェンした髪型で聖人に初めて会うんだったー。



聖人には、髪型を変えたコトー



内緒にしているから‥‥‥。



聖人ー



どんな顔するかな‥‥‥。



そう思ったらー



急に心臓がドキドキし出した‥‥‥。

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