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星の蒼さは 51

[489]  金太郎  2008-04-23投稿
「アキも一緒に!?」

ハルは身を乗り出して狩野隊長に聞き直す。

「ああ、彼の月軍機動兵器のパイロットだからな」

うるさい!と、若山軍曹に拳骨をもらいながらもハルは喜びを隠せなかった。

「単純な奴だね、全く‥‥‥」

西沢もやれやれと笑う。

艦内はハルに限らず浮かれていた。
敵軍捕虜とは言え、可愛い女の子と同じ艦に乗るのだ。
この艦の女と言えば、優しく、美しいものの鉄壁のガードを持つ滝川艦長か、

「軍隊で男性と付き合うつもりはないです」と宣言したオペレーターの桧山美樹、

ここまでは美人だし、可愛いし‥‥‥

そして、砲兵隊出身。筋骨隆々、携帯する銃も確か特別仕様のデザートイーグル。腕相撲も若山軍曹といい勝負の西沢‥‥‥。

あと、食堂のおばちゃん‥‥‥。


とにかく、純真で可愛くて新しいタイプのアキはあおかぜ艦内でも注目の的だった。

階級が無く、正規軍と認められなかったアキは捕虜として牢に容れる事が許されず、同い年の美樹の部屋に入る事になった。

行き先はアメリカ合衆国。“魔の海”太平洋を渡り、既に敵の手に落ちたロサンゼルスを迂回してNYに入る。
あおかぜは成田基地を飛び立った。

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