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良子の片思い (投稿やり直し 続編)

[491]  ぐうりんぼ  2008-04-30投稿
ま、交際を求めたのは良子の方だから、少しは相手の希望を聞き入れて上げる事は仕方のない事だろう…。
そんな…頼りげない拓也も、半年以上も付き合いを続けて来たからか…少しは良子に対する見方を変えているようだ。今はこうして、拓也は良子と気さくな関係を築いている。
良子は思った。拓也自身、私に対する見方も好意的になっているハズ。だったら今がチャンス?
休日のデートの時、良子は思い切って話しをしてみた。
「拓也と出合って、もう半年以上。私の事は理解してくれたんじゃないかしら?
もうそろそろ、私を拓也の恋人として受け入れて欲しいわね」
「悪いけど、もう少し待ってくれ。まだ、気持ちの整理が付いてない」
「もう、いつまで待たせるの?」と、良子はイライラ。
「悪いな。だけど俺、君を恋人として…」
良子はサッと手を出して、拓也の話しを遮った。
「ハッキリ言って」
「え?」
「私の事、キライ?」「違う、そんなんじゃない」
「じゃあ何ィ?」
「えっと…」
拓也はどのように返答すればイイのか迷った。もうココで、本当の事を言うべきかどうかをである。ところが何と、良子の方は拓也の心の内を早くから察していた。良子は言う。「相手は誰?」
「え?」
「拓也の恋人よ。私に隠れて、浮気している。そうなのね?」
「な、何の事か俺にはさっぱり」
「誤魔化さないで!
私が今、浮気って言ったら表情変えた!」
もう限界だ。これ以上は隠し通せないと拓也は悟った。思わずため息が出てしまう。
「分かった分かった。本当の事を話すよ」
「やっぱり浮気ネ?」「違うよ。確かに俺、ずっと前から別の女と付き合っているけど」「いつから?」
「一年前から」
「一年前…」
拓也に恋人がいる事が分かって、良子は愕然となった。目の前が真っ暗である。
ココでふと、良子は疑問に思った。恋人がいながら何故、拓也は合コンに出たのか?
浮気相手でも見つけるとか…、そんな下心でもあったのだろうか?

つづく

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