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道すがら

[444]  ジョン万次郎  2008-05-05投稿
地方の都市と言うのは駅が少ない。家から駅まで歩くと15分とか30分とかはザラで、そもそも駅から家まで歩いて帰る感覚がない。
いつもはバスとかタクシーとか、迎えに来てもらうとかあるけど、今は深夜1時、金もない。迎えに来るはずの母も寝てしまっている。
今日は歩いて帰ろう。正味30分といったところか。ちょっとした散歩のつもりで歩き出した。
手には今日買った大量の衣服と靴。電車のときは網棚に置いてたからいかったけど、持ってみるとかなりの重量だ。にもかかわらず、袋はビニール袋。歩き出して2分くらいで手にキューって食い込んで来た。どうにか楽にしようと思って荷物の下のとこを持って指にかかる負荷をやわらげようとしてみた。
うん、意外といける。だけど、ぬいぐるみを抱くような恰好は非常に恥ずかしい。帰り道は人通りが多い道だし、すごく視線を感じる。
結局すぐやめて元の体勢に戻した。やっぱ指が痛い。最初は大丈夫だったけど、徐々に痛さが激しさを増し、僕の指先の間接を刺激する。
一度休もう。荷物を下に置いてみた。まだスタートから5分しか経ってない。家まであと25分。
指をポキポキさせ、さながら陸上選手の100m走スタート直前のようなストレッチ。指の痛みも和らぎ、荷物を持とうとしたその瞬間、ブチって…持つとこが切れた…。
あーどーしたもんだろ。もー抱えて持つしかないじゃんか。こうなったら覚悟を決めてそうしよう。
つづく

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