携帯小説!(スマートフォン版)

Room 7

[475]  FANG  2008-05-14投稿
ダイニングキッチンに入った僕らは、目を疑った。
殺風景…。

割れた皿 削れてはげた机 血糊だらけの床 ガラスの破片が刺さったウサギのぬいぐるみ。
しかし奇妙だ。
このウサギのぬいぐるみ 暖かい

僕はぬいぐるみを抱えたまま、部屋を調べた

……………っ!

突然空腹感が蘇った
更に、喉の渇きも

何故だ………!?
今まではアドレナリンの大量分泌により空腹感を忘れられた
でも やばい 今度は
胃が暴れる 穴が開いてる感じだ

「ハラショー!?どした?」
明が心配してくれてる
「いや………大丈夫、ちょっトお腹ガ減ったダケさ。」
話すのもつらい……
「お前少し休めよ…?」
えっ?
「……明…は?」
急にウサギのぬいぐるみが冷たくなった
「なんか食べる物捜すから和室にいろ………、一人で行けるか?」
僕はうなずいた

激しく鳴る腹をさすりながら和室に行った
明があらかじめ調べてくれた部屋だ
明が座ってた部屋でもある
部屋に着いた瞬間、壁に背を付け、ズリズリと落ち、尻餅をついてしまった
「いてっ………」
畳みが動く
えっ?
畳みから文字が浮かんだ
ほこりが付いて形が現れたのだろう

汚い字で

み み き ナこ ほ”
く た べ た

カゝみ さま おこ ル


と書いてあった

………明……遅い………

頑張って立ち、ダイニングキッチンに向かった




何やら物音がする

クチャ クチャと
何かを噛んでる音?

ダイニングキッチンを覗くと明がいた

明…!?
「おい……明……?」

明がこっちを向いた

口が血まみれで、その手には腕らしきものがある……!
明が……!
「おう、ハラショー……すまない、俺も腹減ったからつまみ食いしちまった。」
にわかに信じられない


明が
人の肉を……!

「ハラショー、食え。」
嫌だ
でも人間の腕が……美味しそうだ
僕は一口かじる 血が喉を潤す
人肉が腹を満たす感じがわかる
これだ………


僕はこれを求めてたんだ……

「タベタネ?」
えっ?
洋室にあった人形が
僕らの後ろにいた

続く

感想

感想はありません。

「 FANG 」の携帯小説

ミステリの新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス