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頭脳と頭脳

[780]  未熟  2008-06-03投稿
夏の街。
照り付ける太陽のせいで、地面は熱されたフライパンのようになっているだろう。
そこをなに食わぬ顔で外を歩いてくある人物。
まるで、なにも知らない一般人のように。
「そろそろ時間か。」
そいつは腕時計を見ながら呟いた。
もうすぐおきる。
じきにおきる。
この騒がしい昼間に―――\r
ドカーン。
悪夢のような事件が。
「さあ、楽しいゲームを始めよう。藤村賢(ふじむらけん)」



「ん〜。」
昼過ぎ。
俺はあまりの暑さに目をさました。
「たく、これだから夏は。」
悪態をつきながらベッドをで、カーテンをあけ、テレビデオの電源をいれる。
テレビからキャスターの焦り声がきこえてきた。
その声をてきとうに聞きながらコーヒーをいれる。
「臨時ニュースです。先程万葉市で爆破事件が・・・・・・」
爆破事件か。嫌な事件だな。
嫌な事件で思い出されるあの・・・・・・
それを頭を振り、忘れる。
「そんなことより万葉市?家の近くじゃねえか。」
ニュースを見ながら独り言をつぶやいていると、
「被害者は・・・・・・」
画面がぶれはじめる。
「たく、もう寿命かねえ。」
叩いて直そうと思い、テレビに近付く。
すると
「お久し振りです、賢。」
覆面の人物が映り、俺の名前を呼ぶ。
俺を知っている?
「私が誰だかわかりますか?」
ここでけして慌ててはならない。
冷静になにかをつかめ。
まず、こいつは男か?
いや、女にも見える。
抽象的な体格。
覆面はまるで巨大な袋のようなものなので、髪が長いかどうかも判断しずらい。
声からも、変声機を使っておるため判断できない。
「いや、おぼえはないが。」
無駄だろうが、とりあえず返答しておく。
その時にビデオの録画も忘れない。
「こんな問いをしておいて、このカッコでは失礼でしたかな。」
やはり、返答は無駄か。
とりあえず、ワンセグでテレビと同じチャンネルに合わせる。
「このような凶悪犯罪は・・・・・・」
普通にニュースをやっている。
次にテレビのチャンネルをかえる。
「あなたのことだ、そろそろチャンネルをかえたんじゃないですか?」
同じ画面
それにしても、行動がよまれている。
とりあえず、これは家の電波をジャックしてるだけ。
あくまでも標的は俺か。

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