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桜坂高校七話

[572]  天竜雅  2008-06-05投稿

もう言い逃れは出来ないと私は観念し、皆に事情を話そうと決めた。

「実は…この神社…」

「神社が…?」

「…………なの」

「えっ?何だって?よく聞こえない、大きな声でたのむよ」

「だから…ここは、私の家なの……」

一瞬、皆の時が止まる。うまく理解出来ないらしい…最初に口を開いたのは林田君だった。

「夜桜の親は神主をやってるんだ…すごいな!」

「………ハッ…」

しばらく放心状態だった山田君は我に帰ると、やや興奮気味だった。

「なあなあ、って事は、もしかして、今年の夏祭りは夜桜が巫女の浄めの舞をするのか!?」

「うん…だけど今年が初めてだから失敗するかも……」

「大丈夫だ、まだまだこれから練習したらいい…時間はある」

浅川さんが優しく微笑みかけてくれた…何だか凄く嬉しい…

「うん、頑張るの!!」

「わ…私も応援してますから…」

「皆…ありがとうなの」

「………あ」

林田君が何かを思い出したような顔をした。

「どうしたの?」

「…もう学校閉まってるだろ?」

皆が揃って頷く…

「カバンは?」

あ………。

「あ〜〜〜〜〜〜!?」

最後は何だかドタバタに
なっちゃったけど、掃除は早く終わって、なかなか面白いメンバーに出会えた。これから学校が楽しみになった。

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