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Disaster(13)

[527]  けん  2008-07-07投稿
真が部屋に行ってみると桑原は髪をタオルで纏め上げ身体にフィットしたシャツ一枚とスウェットだった。
(…正直バスタオルの方がマシだったかも…)
そう思えるほど身体のラインにピッタリとした軽装で相変わらず手にはウイスキーグラス…
「で…メールって?」
真は極力桑原を視界に入れないように心掛けながら彼女のノートパソコンの前に移動する。
「これよ。」
桑原が操作してモニターにはメールの文章が出て来た。
−こちらでの情報収拾は不可能。目を付けられた。支給合流望む。
FROM 狼 −
「誰?この狼って?」
「私の後輩で今回の作戦の唯一の協力者よ」
「協力者?そんなの聞いてないぜ?」
「ええ…私達だけでこの戦いが終わるなら彼には内部調査だけをお願いするつもりだったの。」
「この狼は信用出来るのか?嘘つき狼って訳じゃないよな?」
「それは大丈夫よ。配置替えで部署は違うけど私の一番信頼してる人だから」
(じゃあ俺は信頼してないのか?)
と思ったが言ってしまうとなんだか子供っぽい気がして真はその言葉を飲み込んだ。
「…で?合流ったってどうやってすんの?」
「合流方法は前から決めていたから大丈夫よ。一休みしたらそこに向かいましょう。」
「わかった。出発になったら起こしてな。俺も汗流してから寝るよ」
「ええ、わかったわ。彼が合流出来ればマヤの救出がもっと楽になるわ。真も勉強になるわよ。」
「へいへぃ。んじゃまた後で〜」
後ろ手を振り欠伸を噛み殺しながら真は自室へと戻って行った。

合流場所に着いてから30分が経過しようとしていた。
待ち合わせは目立ってしょうがないようなオープンカフェで優雅なアフタヌーンティーといった感じだったが正直真はちっとも落ち着かない。
(多分昔からそうなんだろうな…)
自分達が狙われている立場というのを抜きにしても落ち着かなかった。
そんな真の心境を知ってか知らずか(恐らく後者)対面の席では桑原は優雅にアイリッシュコーヒーを飲んでうっとりしていた。
「しかしよくもまぁ酒ばっかり飲むね…。」
「あら、これはれっきとしたコーヒーよ。」
(ウイスキーとのカクテルじゃねぇかよ…)
そうやって午後の一時を満喫(不本意ながら)していると真の耳に銃声が届いた。

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