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ネイム(3)

[493]  未熟  2008-08-11投稿
それは、ロッククライミングの容量で登るのだ。
まったくもって面倒な所。
ネイムを使えばいいのだが、そんなことはしない。
力の無駄だ。
ましてや、力の強さや範囲をミスれば宿が崩れちまう。
俺の実力じゃあやりかねない。
崩れた階段だった場所をゆっくりと2階へ上がる。
そして、ようやく部屋についた。
その途端。
ドタドタドタ。
足音。
ちなみに、この宿を借りてる奴なんて、当然ながらいない。
俺達以外に。
「世界〜!」
長い髪をなびかせながら、ものすごい勢いで女が飛び付いてきた。
「炎雷邪魔だ。」
風をだして、左へ受け流す〜。
ドッシャ〜ン!
雷神炎雷(らいじんえんら)は俺の部屋の壁を突き破っていた。
「‥‥‥」
風が強すぎたか。
力加減をまたミスっちまった。
「いったいな〜!」
突き破ったとこから頭をだした炎雷は、涙目で睨んでくる。
俺はそれを無視し、部屋に入り、ベッドに横になった。
ここは建物はわるいが家具はイイ物をつかっている。
当然ベッドもいいものを使っており、寝心地は最高だ。
そこがこの宿の最大の特長だし、そんなことがなければ、こんなとこには泊まらない。
俺は横になりながら、
「山王呼んでくれ。」
炎雷に言った。
山王に壁を直させないと。
あと、話をしなければいけない。
「やだ!」
即答。
「‥‥‥」
拗ねてるのか?
「そうか、ならいい。」
壁は俺でもなおせるし、話はあとでもかまわない。
じゃあ、とりあえず今は寝るか。
横になっている俺の顔の上に、炎雷が顔をだし、
「頭撫でてくれたら、呼んできてあげるよ。」
目をキラキラさせながらそんなことを。
こいつ・・・・・・
「たくっ。仕方ないな。」
頭のほうへ手を持っていき、
ピン!
でこピンをした。
「痛〜い!」
渾身の一撃。炎雷に600のダメージ。
「いつからそんなゲームに変わったのよ!」
あ、また涙目。
というか、まだ独り言はなおらんか。
「なんででこピンするのよ!?」
「人にものを尋ねる態度か、それは。」
「むき〜!」
怒ったようだ。
「世界のバ〜カ! 知らない!」
「そうか、なら出てけ。」
我ながら冷静な切り返し。
「嘘だよ〜。ごめん世界〜。」
「山王を連れてきたら許してやろう。」

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