スケアクロウ 2
太陽が沈み、時間の区分が夜になった。空には太陽光の残滓と、隣の惑星の電気の光りだけが残った。
無表情にそれらを眺める僕を、嘲笑するかのように吹き抜ける風。草がはきだした濃い空気が、草原の上を滑ってきてどこかへ去っていく。
深呼吸。
僕は、とりあえず歩くことにした。小声で、好きなバンドの曲を、ランダムに、入れ替えとっかえで歌っていく。そのうち、歩調は速く、走りになる。歌は、大きく、叫びになる。そのまま僕は息が切れるまで走った。そして、惰性に身を任せ倒れる。短い草の上で、僕の身体は滑った。制服のワイシャツに、草の汁と臭いが染み付くが気にしない。
僕はなぜか興奮していたのだ。見知らぬ場所、いや、見知らぬ星で、僕はハイになっていた。
「ふは、ふはは!」
なぜか愉快になってきた僕は笑い出した。今、自分のいる状況が突拍子なさすぎて、全く理解できないから、無性に愉快になってきたのだ。
しばらく腹を抱えて笑っていた僕は、笑うのをやめ、仰向けになった。
初めて見る星。辺りに電気がないせいか、凄く澄んでみえる。
ここは、地球じゃないんだろうな。もしかしたら、地球のあるオリオン腕の中じゃないかもしれない。別の銀河というのも有り得るだろうな。
でも、なぜ?
何故僕は地球以外の星にいるんだ?授業中、居眠りした罰なのか。それじゃ大袈裟すぎる。
夢?夢なのか?
いや、夢にしては身体の感覚がリアル過ぎる。肺に満ちる濃い空気はなんなんだ?この感覚が夢なら、僕は夢から帰らなくても大丈夫なんだろう。
そんな自問自答を繰り返していると、遠くから、何か物音が聞こえてきた。それと一緒に、光りも近づいて来る。僕は、それをよく見るため、上半身を起こした。
どうやら、ヘリコプターみたいな乗り物らしかった。
無表情にそれらを眺める僕を、嘲笑するかのように吹き抜ける風。草がはきだした濃い空気が、草原の上を滑ってきてどこかへ去っていく。
深呼吸。
僕は、とりあえず歩くことにした。小声で、好きなバンドの曲を、ランダムに、入れ替えとっかえで歌っていく。そのうち、歩調は速く、走りになる。歌は、大きく、叫びになる。そのまま僕は息が切れるまで走った。そして、惰性に身を任せ倒れる。短い草の上で、僕の身体は滑った。制服のワイシャツに、草の汁と臭いが染み付くが気にしない。
僕はなぜか興奮していたのだ。見知らぬ場所、いや、見知らぬ星で、僕はハイになっていた。
「ふは、ふはは!」
なぜか愉快になってきた僕は笑い出した。今、自分のいる状況が突拍子なさすぎて、全く理解できないから、無性に愉快になってきたのだ。
しばらく腹を抱えて笑っていた僕は、笑うのをやめ、仰向けになった。
初めて見る星。辺りに電気がないせいか、凄く澄んでみえる。
ここは、地球じゃないんだろうな。もしかしたら、地球のあるオリオン腕の中じゃないかもしれない。別の銀河というのも有り得るだろうな。
でも、なぜ?
何故僕は地球以外の星にいるんだ?授業中、居眠りした罰なのか。それじゃ大袈裟すぎる。
夢?夢なのか?
いや、夢にしては身体の感覚がリアル過ぎる。肺に満ちる濃い空気はなんなんだ?この感覚が夢なら、僕は夢から帰らなくても大丈夫なんだろう。
そんな自問自答を繰り返していると、遠くから、何か物音が聞こえてきた。それと一緒に、光りも近づいて来る。僕は、それをよく見るため、上半身を起こした。
どうやら、ヘリコプターみたいな乗り物らしかった。
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