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奈央と出会えたから。<194>

[545]  麻呂  2008-08-16投稿

3人で座ってるソファーの周囲の空気が重いよ‥‥。



どぉしよう。



なんか話さなきゃ‥‥話さなきゃ。



『あ‥‥あの。これ、母が今朝作ったんですけど‥‥。

お口に合うかどうかは分かりませんが、よかったらどうぞ。』



とっさに持って来た“旨煮”を差し出したあたし。



『何か、かえって奈央ちゃんに気を遣わせてしまって、ほんまに済みませんね。』



聖人のお父さんは、にっこりあたしに微笑んだ。



あ‥‥。やっぱ笑った顔が聖人に似てる。



特に目元が。



あは。やっぱり親子だね。





『うん!!美味い!!奈央ちゃんのお母さんは、料理がお上手やね!!』



母の“旨煮”を食べた聖人のお父さんが言った。



『はい。ありがとうございます。母に言ったら喜ぶと思います。』



母の料理を褒められたコトに対して、



あたしも素直にお礼を言った。





『おい。聖人。何時までも拗ねてねぇで、お前も頂いとき。
ごっつ美味いで。』


さっきから黙り込んでいる聖人のコト、


聖人のお父さんは気にしているのかなって思った。

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