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奈央と出会えたから。<196>

[605]  麻呂  2008-08-20投稿

『ほんま?!奈央ちゃんのお母さんは、何処の弁当屋におるん?!』



まさか、母の働くお弁当屋さんの話題になるとは思わなかった。



『〇町の、“ほっ〇ほっ〇停”です。』


『おぅ。そこなら俺、普段よく買って食っとうで。

あと、ウチの現場のヤツらもよく行くしな。』



そうなんだ。



聖人のお父さん、あたしの母が働いているお弁当屋さんへよく行ってたんだね。


『じゃあ、もしかしたら親父、奈央の母さん見てるんじゃね?!』



ま、聖人ってば‥‥スルドイ。



『もしかして、奈央ちゃんのお母さんて、髪‥短いんとちゃう?!背は160位あるやろ?!』



ひ‥‥ひぇっっ。



あ、当たってるっっ!!



『は、はいっっ。髪は短いです。あと、身長も160位あります。』



何か、警察で“事情聴取”受けてる気分のあたし。



『すげぇ。親父と奈央の母さんが顔見知りだったなんてな。』



『奈央ちゃんの名字は“木下”さんて言ったよね?!

やっぱそうや。間違いない。』



本当に母と聖人のお父さんが顔見知り?!



信じらんない。





『親父。奈央の母さんてビジンだろ?!』



聖人ってば‥何を言い出すのっっ!!



『おぅ。すげぇべっぴんさんやで。

奈央ちゃんによう似とうな。

‥って事は俺も聖人もメンクイって事なんかな?!

はっはっはっは。』


えっ‥‥?!



ドキッ‥‥‥。



『おいおい。親父ぃ。奈央の母さんに惚れてんじゃねぇの?!』



聖人はニヤニヤしながら、お父さんにそう言った。



『聖人!!お前、親をおちょくるのも、ええ加減にせぇや!!』



『ヘッ。何顔赤くしてんだよ。てか、こりゃ図星だな。』



『聖人!!』





聖人と聖人のお父さんの会話を聞いていたら、



やっぱり2人は親子。



本当は凄く仲がいいんだなって思った。


そんな2人を見ていたら、



あたしも早く家へ帰って、お母さんといっぱい話をしたくなった。





今日は大晦日。



今年も沢山、色んなコトがあったケド、


聖人と知り合えた今年は、



あたしにとって最高の1年だったよ。



来年もよろしくお願いします☆



みんな、みんな、来年もハッピーな年であります様に!!

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