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ロストクロニクル 序章―1

[816]  五十嵐 時  2008-09-06投稿
「むかーしむかし、太古の昔ルパス・パラスという大国がありました。その国の中の戦乱は絶えることを知りませんでした。見かねた女神様はその国を大河で別ち、ルパスとパラスという2国に分けてしまいました。すると、みごとに戦乱の幕は降り、民は平和に暮らしましたとさ・・・はいっ、おしまいっ」
「ちょっと違うぞ」一人の少年がうんざしたようにさっきまで話していた少女に言った。
少年の名前はタクト、パラスの中央に位置する小さな村オーケスに住む農家の14才の少年だ。妹のフィールと祖母との三人暮らしで両親はもう亡くなっていた。
今は2階の部屋でフィールにルパスの神話を教えているところだ。
「え〜、なんで?どこが?」
「不死鳥は?」
「あっ、分けた時にルパスに『化学』をパラスに『不死鳥』を授けたんだよね」得意げに言う。
「そう」そのあとに、はい初めから、と何十回も言った言葉を言いかけたが、フィールも疲れているだろうとおもい「きゅうけいー」と言うと1階にいる祖母の部屋へ向かった。
「なにか騒がしいな」その騒がしさは外からのものだった。「なんだろう?」急いで階段を降りてすぐ横の玄関から顔をだす。すると、なんと村の外の草原や森にいるはずの人間の赤ちゃんほどの大きさの『ムシ』と呼ばれる生物が村の人たちを襲っていたのだ。
「どうなってるんだ?ムシならいつも村の門番や討伐隊が村に入れないようにしているのに・・・」その時ムシの一匹がタクトに気付いた。こっちに向かってくる。急いで玄関を閉めた。タクトは走って2階のフィールのところまで行った。
「フィール!そこに隠れてろよ」
そういうと大事に飾ってあった父の形見であるベルズ鉱石で作られた剣を掴むと玄関の前に立った。「ぼくは昔よく父さんとムシ狩りに行ってたんだ。それを今活かさないでいつ活かすんだ!」と自分に気合いを入れる。
剣を両手で構えて敵を待つ。基本の構えだ。
そのとき、扉が「ドーンドーン」手のひらに汗が滲む。「ドーンドーンドーン」音が止んだ。いやな沈黙が辺りを包む。
「ドーーーン!」扉が開いた。まず、一匹目が正面から飛び掛かってきたタクトは素早く反応し切る。同じ要領で5匹倒した。「ふぅ〜、なんとか落ち着いた」だが、まだまだムシはいる。そのとき、ふいに目の前にパラスの兵士が現れた。特徴的な赤色の服を着ている。「タクト君かい?」「はい?」訳も分からず答えた。

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