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奈央と出会えたから。<214>

[541]  麻呂  2008-09-09投稿

あたしが、クラスメイト達から嫌がらせを受ける様になった頃から、



ユカはサチヨと仲良くしだしたんだケド、



その、サチヨと普段仲の良い筈のユカが、次の瞬間――



聖人とあたしが思いも寄らない言葉を――



サチヨに対して言ったんだ――





『サチヨ。あたし、何だか今になって、自分が奈央に対してしてきたコトに、後悔してるんだ。

それに‥‥あんたのその、人の噂や中傷ばかりを掻き集めて、

他人に言い触らしてるのを見ていると、
最近、あたしは物凄く‥‥嫌悪感に襲われる。

あんたは気付いてないかも知れないケド、

あたしは、あんたのその、“お喋り”な性格を利用したんだ。

奈央に対しての嫌がらせをする為に。

その為には、あんたのその“お喋り”な性格を利用しない手は無かったからね。』





ユカは、サチヨに淡々と話し続けた。



何故、ユカは突然、今まで仲良くして来たサチヨに対して、


こんなコト言うんだろうっ‥‥て思った。



あたしは、ただ黙って、ユカとサチヨのやり取りを見ていた。



その理由を見つけるべく――



聖人は、あたしの不安な気持ちを察してくれたのか、



ただ、黙って側にいてくれた。



そして――



ユカとサチヨの会話に、



一緒に耳を傾けていた。





『何よユカ!!何を今更イイコぶってんのよ!!

奈央が気に入らないから、嫌がらせをしようって、

そう言ったのは、あんたじゃない!!

それを今になって、寝返る気?!

今度はあたしを悪者に仕立てようって気?!

あんたって、相当性格悪い女ね!』





ユカの言葉に、



サチヨがキレたんだ。



サチヨがキレるのも無理は無いのかも知れないと思った。



事実、あたしに数々の嫌がらせをするように、クラスメイト達を誘い込んだのは、



全てユカが仕組んだものだと、



最初から分かっていた事だから。

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