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奈央と出会えたから。<224>

[625]  麻呂  2008-09-17投稿

『ミズホさん。サトル君とH校受けるんですよね?!頑張ってください。』



『あはっ。奈央ちゃんありがと。』



あたしは、ミズホさんの、そのキュートな笑顔が大好きだ。


『奈央ちゃん。あたしとサトルが卒業しても、たまには、また4人で遊ぼうよね!!』



ミズホさんの口元から八重歯が覗く。



やっぱ、ミズホさんは可愛い。



『はい。でも‥‥ミズホさんとサトル君が卒業しちゃったら、寂しいな‥‥。』


あたしがポツリと呟くと、



『大丈夫!!奈央ちゃんには聖人がいるじゃん!!アイツ、凄くイイヤツだから。

いつでも奈央ちゃんのコト、思ってるし。

だから寂しくなんかないわよ!!』



―とミズホさん。



違うもん。



そうじゃないのに。


ミズホさんとサトル君に、会えなくなったら寂しいなって意味なのに。



『あたし‥‥ミズホさんがサトル君のコト好きだったなんて知りませんでした。』



『あはは。そうよね。だってあたし、今まで自分のキモチ、誰にも話したコト無かったもの。』



ミズホさんのふわふわの茶色の巻き髪は、今日はトップでおだんごにされている。



『ところで奈央ちゃんさぁ――』



『はい?!』



『まだ‥‥してないの?!』



そう言って、悪戯っぽく、あたしの顔を覗き込むミズホさん。



『してないのって?!何をですか?!』


そう答えたあたしに、ミズホさんは更にあたしの顔をじ〜っと覗き込んだ。





『エッチに決まってるでしょ!!』



至近距離で顔を覗き込まれた状態で、



そう質問されたから――



あたしは、目を逸らすコトさえ出来なかった。





『まだ‥‥してないです。』



カァァァ―ー‐‥‥


真っ赤になっていく顔の火照りで、



チョコが溶けてしまうんじゃないかとさえ思った。



『あはは。可愛い。赤くなってるぅ。

あたしも‥‥サトルと、まだキスもしてないんだ。』



ほんとに?!



ミズホさんが?!



信じらんないっっ――

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