お前がいたから?ー?
だが……と、俺はその美貌の次に、学生が乗ってきただろう物に目を奪われた。
日差しを浴びてまぶしく光るそれは、誰がどう見てもキックボード。
あぁ…俺も欲しかったなぁ…それ………、いやいやいやいや、そうじゃなくて、なんでこいつはキックボードに乗ってたんだ。
まさか、これで登校するつもりだったんじゃなかろうな?
「あ、うん。僕は大丈夫だよ。ありがとう」
擦り傷が出来た腕をさする学生はそう言った。
うーむ、全体から漂う儚げな様子のせいで、俺は自分がなにか悪いことをしてしまったかのような気分になった。
「これで学校に行こうと思ったんだけど、初めて乗るから慣れなくってさ。いやぁ、ホントにごめんなさい」
まさか本当に乗って行くつもりだったのかよ。
罪悪感よりも呆れが俺を支配した。
キックボードで登校なんて聞いたことないぞ。
「あっ、ごめん! 時間がないから先に行くね!」
憎くなるほどの爽やかな笑顔を満面に浮かべ、倒れたキックボードを起こしてそのまま駆けていった。
疾風のように現れて疾風のように去ったその後ろ姿を、俺はただ呆然と見つめていた。
一体なんだったんだ、あれは。
そしてふと腕時計を見る。
「………」
俺の遅刻が決定した
日差しを浴びてまぶしく光るそれは、誰がどう見てもキックボード。
あぁ…俺も欲しかったなぁ…それ………、いやいやいやいや、そうじゃなくて、なんでこいつはキックボードに乗ってたんだ。
まさか、これで登校するつもりだったんじゃなかろうな?
「あ、うん。僕は大丈夫だよ。ありがとう」
擦り傷が出来た腕をさする学生はそう言った。
うーむ、全体から漂う儚げな様子のせいで、俺は自分がなにか悪いことをしてしまったかのような気分になった。
「これで学校に行こうと思ったんだけど、初めて乗るから慣れなくってさ。いやぁ、ホントにごめんなさい」
まさか本当に乗って行くつもりだったのかよ。
罪悪感よりも呆れが俺を支配した。
キックボードで登校なんて聞いたことないぞ。
「あっ、ごめん! 時間がないから先に行くね!」
憎くなるほどの爽やかな笑顔を満面に浮かべ、倒れたキックボードを起こしてそのまま駆けていった。
疾風のように現れて疾風のように去ったその後ろ姿を、俺はただ呆然と見つめていた。
一体なんだったんだ、あれは。
そしてふと腕時計を見る。
「………」
俺の遅刻が決定した
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