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ボクの空

[385]  空色族  2008-10-30投稿
なにも無い森。

なにも無いのなら森じゃないけど、同じモノが無数に立ち並ぶこの世界は僕にとっては関心もない森と同じ。

そこに一匹の蝶を見つけたって気にも留めず追いかけることもしない。
興味がないから。



「…と、ゆ…と…悠斗!」

!!

「なんだ、朱里か…」
「何だじゃないわよ!今日の委員会の資料、できてるの?」
「委員会?」
頭の隅々を確認する。今日は月一度の風紀委員の集まり…だったような…
「あ…ゃべ…」
「ちょっと!あんた忘れたまま馬鹿みたいに惰眠を貪ってたわけ?考えられない!」

あ〜あ、ブチ切れてるよ。怖い怖い。

「大丈夫。放課後までには何とか間に合わすよ。」
「出来なかったら殺すわよ‥。」
「へいへい。」

自己紹介が遅れたな。

僕の名前は志田悠斗(しだゆうと)。高1。
この世に興味が持てなくなってからはや2年。


…って言えばカッコいいかもしれないけど要は日常がつまらないってことを主張したかったんだ。うん。

そして、今僕に暴言というより脅迫を迫ってきたバカ女は立川朱里(たちかわあかり)。
ほっとけば可愛いのに性格がボストロールみたいだから男子から別の意味で一目おかれている。


本題に戻そう。
只今僕は有って無いような校則を管理する風紀委員会なる生徒会の一端の一機関に所属する委員として、今度の会議用の資料を書き上げているところだ。

「よ〜悠斗、また大変そうだなw」

「ほっとけ。今スパート掛けてるんだよ!」
「よくもまぁあの女とやってられるな。」

やりたくて一緒の委員会になった訳じゃない。
『じゃんけん』と言う名のいにしえから伝わる平等かつ残酷な制度によって今年4月決定してしまっただけだ。

「ま、頑張れや」

結局何しに来たんだよ…
奴の名前は遠藤芳樹(えんどうよしき)。
小学校の時からつるんでる空気の読めないお調子者だ。

…と何だかんだで放課後になり、委員会を難なくこなし、家に帰って飯食って寝る。

こんなに平凡な日々がいつまでも続くと思っていた。

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