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奈央と出会えたから。<261>

[522]  麻呂  2008-11-01投稿

それから、あたし達は、



また元の仲良しに戻るコトが出来たんだ。



“親友”と呼べる様になるには、



まだ少し、時間がかかりそうだケド、



勇気を出してユカに自分の思いを伝えたコトは、



決して無駄になるコトは無く――





『奈央ぉ。先週、駅前に出来たスウィーツの店寄ってかない?!』



『うんっっ!!行く行くっっ!!あたしも行ってみたかったんだよね!!』



ユカは、中1の初めの頃のユカに、すっかり戻っていたし、


勿論、それはあたしも同じだった。



『あれ?!奈央。聖人は?!一緒にどうかなって思ったのに。』



そう言えば、



ユカは、聖人がチョコが大好きだってコト、



知ってるのかな。



やっぱ幼なじみだから、



知ってるよね。



『うん。なんか、先に帰っててって言ってた。多分、あたしとユカが、いつも寄り道して帰るのを知ってるからだと思う。』



『えぇ〜〜。じゃあ聖人、あたし達に気を遣ってるってコト?!』



ユカの言うとおり、


聖人は、あたしとユカに気を遣ってか、


近頃は、あまり一緒に帰らなくなった。


あたしが聖人と同じトキを過ごせる貴重な時間は、



唯一、一緒に帰るトキくらいしか無かったのに。



『ねぇユカ!!そのスウィーツの店行ったらさ、その後、あ〇とうの“クリームぜんざい”食べに行こっっ!!おごるからさ。

まかせて!!あたし、お小遣い出たばっかだから!!』



『いやだ。奈央ったらっっ。太るよっっ!!』



『いーのっっ!!』


そのトキは、



あたしの知らないトコロで、



聖人が色々、タイヘンな思いをしてたなんて、



全然しらなかった――

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