携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> ホラー >> エリザベスドール?(19)

エリザベスドール?(19)

[469]  ぐうりんぼ  2008-12-06投稿
 ところが、屋敷内で現金盗難事件が発生…

 キャリーが疑われる事態となった。

 勿論、キャリーにだってアリバイがある。

 だけど、無実である事の証拠が揃っていない。

 容赦なく解雇処分を受けたキャリーは、無念の思いで屋敷を出て行った。

 今から12年前、キャリーが18歳の時である。

 それが今…

「私を許して欲しい」

 アースルが謝罪した。

「え?」

 思いもよらないアースルの態度に、キャリーは戸惑う。

 アースルに依ると…

 解雇処分を受けたキャリーが屋敷を出て行った後、別のメイドの1人が本当の事を白状したのだと言う。

 何と、現金をワザと隠して事件をでっち上げていたのだった。

 優秀なキャリーを妬んでの計画的な騙し行為だったようだ。

「それで私は、すぐに君を呼び戻して処分を取り消そうとした。
 だが、その時君は既に…どこか遠くへ行ってしまった。色々と手を尽くして君を探したよ」

「あの後、私は街を出たんです」

「あれから今日まで、私は君の事が気になって仕方がなかった」

「それほどまでに私を、気にかけてくれたのですね。嬉しいですわ」

 と、笑顔のキャリー。

「今は、どうしているのかね?」

「結婚して、2人の子供たちに囲まれて暮らしております」

「それは良かった。
 安心したよ」

「奥様は? サラー奥様はどうなされました?」

「妻は…、5年前の屋敷の火災で亡くなったよ」

 しんみりと答えるアースルの顔を見て、キャリーは思わずハッとなる。

 質問しなければ良かった。

「申し訳ありません、何も知らずに…」

「いやいや、気にする事ないよ」

 そこへ使用人のマーガレットがやって来た。

「旦那様、ルーク・ハリーと言う学生さんが見えられました」

「すぐにココへ通してやってくれ」

「かしこまりました」

 立ち去るマーガレット。

 キャリーは話しを変えた。

感想

感想はありません。

「 ぐうりんぼ 」の携帯小説

ホラーの新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス