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I'm Sorry?

[377]  花恋  2008-12-11投稿
程無くして、料理とワインが運ばれて来た。

彼とこうして食事するのも、これが最後かと思うと案外寂しく思えて来る。

涙が落ちない様に慌てて、気を紛らわす為のワインを飲む。彼も黙ってワインを飲む。
料理の味も分らない程、何だか気まずい空気の中で彼が何かをそっとテーブルの上に置いた。

「本当は誕生日の日に渡すはずだったんだ…」

私はゆっくり手を伸し、箱の中を確認して息を止めた。

小さいけど、キラキラ光るダイヤの指輪。

私が目をパチクリさせていると彼は笑いながら

「俺って格好悪いな。本当はベタにお前の誕生日にプロポーズするはずだったんだ。けどもう無理だから。お前にそれやるよ…。」

私は言葉が出なかった。
何にも考えてないと思っていた男から突然のサプライズ。
でもあまりにもタイミングが悪くて、ポロポロと涙が溢れてくる。堪えていた分だけ溢れて止まらない。

「本当バカ。タイミング悪いよ…」

私は泣きながら指輪を見た。涙で歪んで、ダイヤは余計にキラキラと輝いて見えた。

「だよな…」

彼は俯いてまた黙り込んだ。

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