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マジカルぅ☆ 1

[374]  KSKくま  2009-01-11投稿
「最近増えている魔法のガイネンを破壊する!」
「何これ?」
里美さんの基本属性は女子高生+生半可文学少女。
そんな里美女史、今日は古本屋にて立ち読み中。そこで手にしたのは一冊の厚手の本。
「魔術・魔法呪文全集」ガイコク語がダメな里美さんは勿論日本語で書かれた背表紙を読んだのちにそれを手にする。
開くと意味不明なカタカナがびっしり。その上に用法らしきものが・・・。
「探し物をするとき・・・詐欺師からお金を取り返すとき」

失笑。

「歯には挟まったものを取り除くとき・・・爪楊枝つかえ!」

狭い店内で本の内容に突っ込みを入れる里美女史。

ちょっと読んでみようかと思い、五百円で購入してしまいました。

それから数週間は買ったことすら忘れられていた本もちょっとしたハートブレイクがあったその日陽の目を見ることになりました。
里美女史の好きだった男子に彼女が居ることが判明。
「そんなに好きだったわけじゃないし」
はっきり言うと負け惜しみ。
こういう時には判断力が鈍ってラリった行動を人間はとってしまいます。
「魔術・魔法呪文全集」開いちゃいました。

巻頭には注意書き。
(まずナビゲーターを呼び出すことをお勧めします)
彼女、従っちゃいました。
たどたどしいくカタカナの羅列を声に出していく。
これは結構恥ずかしい。もう半分大人です。思春期です。そんな里美女史がこんなことしているのは、ちょっとラリってるからです・・・。


「コンニチは!」
出てきたのはユルキャラでした。
「ボクはこの本のナビゲーターのジョセフ・ガラモフだワン」

はじめに断っておきますが、ジョセフ君には犬の要素が一カケラもありません。
「あんた、何者?」
里美さんは震える声で語尾に「ワン」と付けるヤカラに問いただしました。
「同じ事をスグに二度聞くのは人間として完全なる欠陥だワン!ナ・ビ・ゲー・ターだワン」
魔法の存在を信じていたと言えば全く嘘になる里美女史。
目の前に現れたユルキャラ。



ここまでは有りがちな魔法少女のお話です。

つづきはまた次回・・・。

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