ミッションゼロ 第5話『恐怖』
飛び立って1時間は過ぎたと思っていたが、実際は10分程度しかたっていない。
アルの心と体は震えていた。恐怖からではない、機関砲で現実の機体を打ち抜くという初めての経験でアルは興奮していたのだ。
だが本当の恐怖を感じるのはそのすぐ後だった。
ニキの機体の後方に無人機がしつこくつきまとう。無人機は一気に距離を詰めミサイルの射程内に入った。
アルは自分の死は覚悟していたが友人の死を受け入れる状況を予想していなかった。そんなこと考えたくもなかった。
アルは眼前の敵に目もくれず無我夢中でニキを追い回す敵機に向かっていった。
〔ニキ!まっすぐ飛ぶな!〕
アルは必死に叫んだがニキからはまったく反応がない。
「ニキ!」
無人機は攻撃態勢に入ったがアルとの距離は途方もなく長い距離に思えた。
考えたくもなかった友人の死が今現実になろうとしている。その時初めて『恐怖』を感じた。
頭の中が混乱し正常な判断が出来ないでいたその時、突然聞き慣れない声が聞こえてきた。
「『恐怖』を感じたのなら退けアルバート」
コウの声。まるで自分の心の中を見透かされいるようなセリフだった。
その冷めたセリフの後ニキを追っていた無人機はアルの目の前で爆発した。幸いコウの声で正常な思考を取り戻したおかげでその爆発を避けることができた。
何が起こったのか分からなかった。だが、ニキが無事だということだけは確認できた。
「アル、ニキ、ジェフ、今から基地へ戻れ。理由は分からないが敵もかなりの戦力を残したまま撤退を始めた。深追いはするな」
コウはそれだけ言うと基地のほうへ戻っていった。
アルの心と体は震えていた。恐怖からではない、機関砲で現実の機体を打ち抜くという初めての経験でアルは興奮していたのだ。
だが本当の恐怖を感じるのはそのすぐ後だった。
ニキの機体の後方に無人機がしつこくつきまとう。無人機は一気に距離を詰めミサイルの射程内に入った。
アルは自分の死は覚悟していたが友人の死を受け入れる状況を予想していなかった。そんなこと考えたくもなかった。
アルは眼前の敵に目もくれず無我夢中でニキを追い回す敵機に向かっていった。
〔ニキ!まっすぐ飛ぶな!〕
アルは必死に叫んだがニキからはまったく反応がない。
「ニキ!」
無人機は攻撃態勢に入ったがアルとの距離は途方もなく長い距離に思えた。
考えたくもなかった友人の死が今現実になろうとしている。その時初めて『恐怖』を感じた。
頭の中が混乱し正常な判断が出来ないでいたその時、突然聞き慣れない声が聞こえてきた。
「『恐怖』を感じたのなら退けアルバート」
コウの声。まるで自分の心の中を見透かされいるようなセリフだった。
その冷めたセリフの後ニキを追っていた無人機はアルの目の前で爆発した。幸いコウの声で正常な思考を取り戻したおかげでその爆発を避けることができた。
何が起こったのか分からなかった。だが、ニキが無事だということだけは確認できた。
「アル、ニキ、ジェフ、今から基地へ戻れ。理由は分からないが敵もかなりの戦力を残したまま撤退を始めた。深追いはするな」
コウはそれだけ言うと基地のほうへ戻っていった。
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