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僕、日常、神様、悲壮1

[495]  hiro  2009-01-12投稿
「毎日学校なんて面倒くさいなあ」
と、僕は毎日思っていた。冬の寒さでさらにいやになる。
今日も中学校に行くために、汚い靴を履き、外に出る。
「おはよ」
「あぁ、おはよ」
毎日幼なじみの松井と2人で集合して登校する。クラスは違うけど。
歩き出すとすぐに田圃道が広って、風が冷たく耳にあたってきた。
「吉川、今日も寒いなあ」
松井が、寒くなさそうに言ってくる。
「寒いと思うから寒いんだよ。あー、暑い暑い」
僕は寒そうに言ってしまう。
そこで、前方に犬を連れたおじさんが見えた。
「おはようごさいます!」
僕と松井は同時に挨拶をする。
「おはよう。2人とも元気だね」
50歳ぐらいのおじさんだ。毎朝ニコニコして挨拶してくれる。
「タロウ、お前はのんきでいいな」
おじさんの連れた柴犬を撫でてやる。これがいつもの習慣なのだ。
「あのおじさん、本当に優しいよな」
「毎日毎日会うけど、どこに住んでるんだろう?」
僕はふと疑問に思った。
「言え、ないんじゃない?」
「家が無いってか」
いつもこんな会話をしている気がして、アホらしくなってくる。
「あー!しまった。忘れ物した」
松井の声が冬空に響く。
雲の上で、テレビでも見ながら、ソファに座ってくつろいでいる神様が、「またか」と、呆れているに違いない。
ー続くー

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