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エリザベスドール・THE・FINAL?

[468]  ぐうりんぼ  2009-01-17投稿
 何も言わず、ジョージは首を横に振る。

 キャサリンは勢い、泣き崩れた。

 すると…

「泣くのはまだ早いよキャサリン」

「え?」

 セディから肩をポンポンと叩かれて、顔上げたキャサリン。

「安心おし。ルークはまだ、死んじゃいない」

 セディの意外な台詞。

 アースルが尋ねる。

「セディ婆、死んではいないって…どう言う事なのかね?」

 出されている紅茶をすすりながらセディは、ルークに指差した。

「キャサリン、彼の体を触ってみてごらん」

「?」

 言われるがまま、キャサリンはルークの体に触れてみた。

 最初、触れた時は気が付かなかったが、改めて触れみると…

 冷たくない。

 今度は腕を取って、脈拍をみてみる。

 脈の鼓動が、指に伝わって来ている事に、キャサリンは驚きを隠せない。

「ど、どうなっているんですかッ!?」

 説明するセディ。

「体の方はちゃんと…
 生きているんだよ。
 意識はないけどね」

「植物人形みたいな、状態なんですか彼は?」
 と、シェリー。

「そう」

 セディの説明に、シェリーやキャサリン、アースルやジョージは目を丸くする。

 ルークは死んではいない。

 でも…

 だからと言って、ルークは目を覚まさない。

「お婆さん、魂が抜かれているからルークは意識がないんですか?」

「ジョージの言う通り」

 キャサリンが質問を続けた。

「ではルークの魂は、どこにあるんですか?」

「様々な巨人たちが暮らす北の魔界にいるよ」

「北の魔界?」

「この地上界とは別の次元にある、遠い極寒の世界だよ」

「ルークの魂は、その世界でどうなるんですか? まさか、食べられる」

「いや、おそらく…
 人形に再生させられているかもしれない」

 今度はジョージが質問する。

「ルークの魂が魔界にいるって事は…
 人形たちはもう、向こうの世界に帰ってしまった事に?」

「勿論だよ。3姉妹一緒に帰って行った」

「では、キャロラインは今までどこにいたんでしょうか?」

「会わなかったかな?」

「ええ、会ってません」

「そんな事はないだろう? ずっと、傍にいたハズだよ」

「傍にいた?」

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