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キャロルの秘密 19

[789]  キャロルの秘密  2009-01-22投稿

野沢祥子が『明日の私』を歌い終わるとスタジオに張り詰めていた緊張感が解けた。

「OK,完璧だ。」
古賀が一つ手を叩いた。
野沢はブースから出て来て古賀の反応をじっと待ってる。

「最高だ。これはいいものが出来た」

「ありがとうございます」野沢は頭を下げた。

「今日はここまでだ。お疲れ様」

「お疲れ様です」

「まだ始まったばかりだ、気を抜かないで、また明日からだ」

はいと野沢ははっきり応えた。

「では、渡辺あとは頼んだぞ、俺はこれで」
そして古賀はスタジオを後にした。

残された野沢は確かな手応えを感じていた。プロデューサーが古賀であることに感服していた。

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