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DREAD 『壁』

[935]  lime  2009-01-23投稿

ある日を境に少年、ニック・デイビスは頻繁に家に引きこもるようになった。
母親のケイトがその理由を訪ねると彼は決まってこう言う。
「壁が‥出来たから‥」
訳の分からないその言葉にケイトは首を傾げるばかりであった。
学校も完全に登校拒否し、毎日ずっと部屋にこもっている彼であったが、ある日彼は何故か突然慌てふためき、自宅を飛び出した。 両親が彼の慌てぶりを不審に思い、ニックを追って自宅の外へと出ると、そこには奇声を発し嘆いているニックがいた。
「ニック、どうしたの?ニック!」
ケイトがそう呼びかけたが、ニックは錯乱状態であり、返事すら出来ずにいた。 とりあえず両親はニックを落ち着かせ、
話しを聞くことにする。
だが、ニックは両親からされる質問に対して何も答えず、ずっと顔を俯かせていた。
「分かったわ、ニック。
とりあえず今日は休みなさい」
ケイトがそう言うとニックは階段を上り、自分の部屋へと戻っていく‥
「はぁ‥あの子どうしたのかしら‥」
心配そうにニックを見届けたケイトは思わず呟いた。

翌朝…

ケイトはいつものように朝食を運びにニックの部屋へ向かった。
「ニック、朝食よ。開けていいかしら」
だが、ケイトがそう言ったきり、しばしの間沈黙が流れた…不審に思ったケイトは仕方なく扉のドアノブに手を伸ばす‥
カチャッ‥

その音を聞き、緊張感が一気に高まるケイト‥そうして、扉を聞く‥
部屋に足を踏み入れた彼女は驚愕した… そこには、内臓が飛び出し、平らに押しつぶされてペシャンコ状態のニックがいた……

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