携帯小説!(スマートフォン版)

[702]  箸元  2009-01-25投稿
 昔荒れていた俺は 幼稚園という名の矯正施設に入れられた…
 その施設の中でも手におえない奴が入る松組にいれられた俺は
相変わらずつまらない社会に反抗して悪を尽くしていた
三輪車を一人じめしたり 小学校にかってに入ったりと目に余る物ばかりで周りには土佐犬とも言われていた
そんな生活の中
俺はあいつに出会った…… あいつの存在は昔から知っていた しかし姿は見たことがなかった…… …ウニ…あいつはいきなり現れた
今まで恐い物なんて何もなかった…しかし ウニを初めて見るおれは明らかに震えてた
初めて食べたウニに俺は失神した……

目が覚めたら朝だった またいつもの繰り返しだと思うはずだが何かが違う…空が青い…
それからの生活はまるで違っていた生きるのが楽しくなった
そんなある日回転寿司に行ってある事に気付いた…
何かが違う なんだ…
今までにない感覚
何故だ寿司が恐い 恐る恐る手にとったマグロを口に運ぶ
口に入れたと同時に吐き出し倒れた
…畜生ぉ…
視界がぼやける
意識が遠ざかる…
こんなはずじゃ…

 気がついたら俺はベッドの上にいた
どうやら病院のようだ
体を起こすと頭痛がした
目が覚めてから少しすると医者が入って来た
そしてこう言った
「目が覚めましたかどうですか気分わ」
取り留めもない会話が続く…そして僕は聞いた
「僕はどうしたんでしょう」

医者はいきなり静かになった そして重たい口を開いた
「残念だがあなたはもう寿司を食べる事ができない…」
俺はショックを隠せなかった
医者は何も言わず部屋をあとにした
それから俺は泣いた
ずっと泣いた 泣き続けた そしてある日 俺の涙は尽きた 俺の涙が尽きた時 俺の中にはもう何も残っていなかった
ただ心に大きな穴が開いてしまったかのようだった…
窓から見える夏空に大きな入道雲がかかっていた あっという間に雲は形を変え夕立となった
雨はまるで涙のように
雷はまるで泣き声のようだった 空が泣いてる…
俺は思った
「泣かなくても大丈夫
空がかわりに泣いてくれる…」心の穴はふさがった
いつの間にか雨は止み大きな虹がどこまでも蒼い空にかかっていた…
 俺は寿司無しでも生きていける

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