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○●純+粋な恋●?

[530]  沖田 穂波  2009-01-25投稿

3-? 初夏の路

純の生徒が家を訪ねてきたのは夕方の事である。
日が延びたせいか,太陽はまだ顔を見せている。

『純,生徒が見舞いに来たが‥どうする?』

京太郎が純の部屋の襖をガラリと開けた。
純は目覚めた時と同じように横になっている。

『生徒?誰だろう,通して下さい。』

即答した。

『だがお前,大丈夫なのか?体の方は。』

京太郎は出来るだけ純に安静にしていて欲しかった。

ー 再び血など吐いたら,純は死ぬのではないか‥

そう思ったのだ。
だが兄の心配をよそに,

『ええ,大丈夫ですよ。
体も大分軽くなったし,
寝てばかりでちょうど暇していた所ですしね。』

純は,昨夜吐血した病人とは思えぬ明るい声で答えた。

『そう‥か,』

純の声を聞いて京太郎は少し安心したようだ。
そして,玄関で待たせていた生徒を招き入れた。


●○続く○●

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