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DREAD 『異次元への門』

[846]  lime  2009-01-25投稿

静寂を求め、山奥のキャンプ場にやって来たデビッド。キャンプ場には自分以外誰もいなく彼はそれを好都合と考え、全面芝生の広場にテントを張り、一人の時間を存分に楽しんだ。

翌朝、目覚めた彼は近場の川で顔を洗おうとテントから出るが、彼は驚愕する‥ なんと目の前に広がる広場にいつの間にか巨大な鉄門が出現していたのだ‥驚きながらもその門に駆け寄るデビッド。
「これは一体…」
門の向こう側に目をやると、そこは全く違う場所であり、そこには巨大な屋敷が見えた。ずっとそれを見つめているデビッドはついにその門の向こう側に足を踏み入れることを決意し、彼はゆっくりと門を通り抜けると一歩の長い林道に出る。その先に屋敷があり、彼はそこへ向かって歩き出した。辺りは完全に静寂に包まれ、己の足音がやけに大きく聞こえる…やがて彼は屋敷の扉の前までたどり着き、その扉をゆっくりと開き中へと侵入した。
「誰かいるか!」
デビッドは大声で言うが、返事は返ってこない。気配も感じないのでこの屋敷には誰もいないようである。
それから彼は屋敷中を歩き回り、見て回るが、家具や日常生活に必要な物などそういった物が何もなく只部屋があるだけの空っぽな屋敷であった。呆れたデビッドは屋敷から出ようと扉を開け、外へ飛び出す。
「どうなってるんだ…」
それが外へ飛び出した彼の第一声であり、彼が目にしたものとは何と先ほどまで周りが森林地帯だった筈が辺りが完全な暗闇に包まれ、屋敷以外何も存在しない只の真っ暗な空間に切り替わっている‥辺りを何度も見渡すが、その変わりようにデビッドは驚きを隠せなかった‥とにかくデビッドは来た道と思われる方向へ向かって走り出したが、何故か屋敷の敷地内から離れることが出来ない‥何度も何度も走りつづけたがやはり屋敷の敷地内から離れることは出来なかった‥完全に疲れ果て、その場に倒れ込むデビッド‥その時、彼の背後にある屋敷から突如と不気味な女の笑い声が響き、それから間もなくデビッドの凄まじい悲鳴が暗闇に木霊した……



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