携帯小説!(スマートフォン版)

トップページ >> 恋愛 >> 奈央と出会えたから。<317>

奈央と出会えたから。<317>

[542]  麻呂  2009-02-04投稿

教室へ戻ると、



顔面蒼白で、ユカがあたしと聖人のもとへ駆け寄って来た。


『奈央ごめん!!

あたし、しくじったぁ〜!!』



気のせい?!



ユカってば、心なしか涙目になってない???



『どうしたのユカ?!顔色悪いよ???』



教室内の空気は、



あたしが抜け出す前と何ら変わりなく、


渋川がいないのをいいコトに、みんなそれぞれ勝手に盛り上がっていた。



特に何も変わった様子は無い。



『‥‥奈央の種目さ、“スウェーデンリレー”になっちゃった。しかも第3走者。』



ユカの言葉に、思わず絶句してしまった。



『‥‥“スウェーデンリレー”の第3走者?!あたしが?!』



あたしの声の大きさに、聖人は思わず吹き出した。



『ハハハハハ。

第3走者っつーコトは、奈央の走る距離は300mだよな?!』



『う、うん。どうしよう。あたし300m走りきれるかなぁ。』



スウェーデンリレーって、100m、200m、300m、400mの計1,000mを4人で走るリレーのコト。



『奈央、マジでごめん!!ちなみにあたしは“騎馬戦”。

しかも騎手役。』



『えぇ?!マジかよ秋田谷?!うちの学校、“騎馬戦”出るのは男だけだろ?!』



あたしの“スウェーデンリレー”の第3走者に驚いていた聖人は、



ユカの“騎馬戦”の騎手役に更に驚かされたみたい。



『今年から男女混合でやるコトに決定したんだってサ。』



ため息混じりにユカが言った。



『“騎馬戦”はコワイよね。あたしの“スウェーデンリレー”の方がまだましかも。ユカ、頑張ってね。』



『奈央もね。300mはキツイから覚悟しておかないと!!』



『ふぇ〜ん。あたし走りきれるかなぁ。すごく不安。』



『あたしだって“騎馬戦”出たくないよ。“騎馬戦”出てる男子って、すごいコワイじゃん。目がイッちゃってるもん。』



はぁ〜、とにかく体育祭なんてモノを考えたのは、どこの誰かは知らないケド、


分かってる?!



あたしの様に運動音痴な者にとっては、ゆううつな行事なんだってコト。

感想

感想はありません。

「 麻呂 」の携帯小説

恋愛の新着携帯小説

利用規約 - サイトマップ - 運営団体
© TagajoTown 管理人のメールアドレス