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君想い (5)

[347]  奈緒  2009-02-13投稿
約束

「あっ…」

あたしは恥ずかしくて、顔を背けた。

「…なんかあったな」

「いやっ…あの…あたし…」

「わぁーったよ。話聞いてあげるから、とりあえず泣くな」

気付いたら、頬を涙が伝ってた。

慌てて拭くと、その人は笑った。

あたし、この人の笑顔好きかも。

…って
何言ってんの…

「あ、名前は?」

「村上沙悠です…」

「俺、吉岡弘樹☆よろしくな」

太陽のような眩しい笑顔に、少しドキドキしたってこと…

「話してみ?」

弘樹くんの言葉に頷いて、ゆっくりと話した。

途中何度も泣きそうになったけど、唇を噛み締めて我慢してた。


「そっか…」

「…なんか、ごめん」

「え?」

「だって…あたし勝手に喋って…」

「ふはっ」

あたしが言い切らないうちに、弘樹くんは噴き出した。

「俺が話してって言ったんよ(笑)んな気にすることねぇよ(笑)」


「うん(笑)そ〜だね」

不思議。

あたし、弘樹くんの笑顔に言葉にドキドキしてるよ。

なんでだろ。

…好きなんかな。

でもさ、好きな人くらいいるよね。

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