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龍虎の目覚め

[621]  ロック★  2009-02-14投稿
−−−なんだよ………これ…………

−−−俺は家に帰ってきて有り得ない光景を見た−−−

−−−−−1時間前
学校が終わり卓也は帰ろうとしていた。
「卓也君!!待って〜!」
クリクリ坊主の健太が後ろから走って追っかけてくる。
「なんで、置いていくのさ〜〜」
「誰もお前と帰る、なんて言ってネーだろ!」
健太はいじめられっ子で気が弱く、中学時代に自殺をしそうなまで追い込まれた事があった。眼と顔が丸く体も小さい坊主頭はいじめっ子達にすぐ目を付けられたのだ

『ったく、面倒臭せぇな、お前。シクシク泣きやがって。……何組の奴にやられたんだ』
それまで一度も話したことなど無かったが卓也は傷だらけの健太を見て放ってはおけなかった。
卓也の家は代々極真空手の道場で卓也も生まれた時から鬼のような父にスパルタレッスンを叩きこまれていた。だからそこらの中学生に喧嘩で負ける訳が無かったが卓也は黒帯を持っており、人を殴ったりしたらバットで人を殴ったりするのと同じ罪になってしまうーしかし、父親の血を引いて喧嘩っぱやい卓也は罪よりも父親の制裁が怖く、できるだけ不良には近すかず、空手をやっていること、自宅が道場であることを隠し、性格も無口で友達をあまり作らないように演じていた。
しかし、毎日毎日放課後教室の隅で顔を腫らせて泣いていた坊主を放ってはおけなかったのだ。

そして卓也は健太から聞いた連中を呼び出し、覆面を付けた状態でボコボコにしたのだ。普段大人と組み手をしている卓也は中学生が何人いようと負ける気がしなかった。
それから少し学校内で問題にはなったがバレず、学校側が暴力をかたく取り締まるようになり、健太へのいじめも無くなっていった。
その後健太は卓也の後ろをいつもついて来て、高校も卓也と同じ高校に行くことにした。

自分の家の事情を唯一知る健太を卓也は表向きは面倒臭そうに応じているが内心、素の自分で話せる時間を楽しく思った。
しかし、手下のように振る舞われては弱者を演じられない為、健太に対等に振る舞うように言うが、健太は卓也のためにパンを買ってきたり、荷物を持とうとしたり、頼んでもないのにパシリをするので卓也もため息ばかりついていた。

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